豪州とニュージーランドの間の双方向トラベルバブルが4月19日に開始した。ニュージーランドから豪州への入国は昨年10月に隔離不要となっていたが、豪州発は実に約400日ぶり。そもそも豪州は出国そのものを原則として禁止してきており、その意味でも豪州の住民と旅行業界にとっては大きな一歩と言える。
業界誌「Travel Weekly」によると、トラベルバブルの開始とともにカンタスとジェットスターはコロナ前に就航していた15路線をすべて再開し、1日で29便を運航して数千人の旅行者を運んだ。同様にニュージーランド航空も座席供給量を追加しており、各社が運航する直行便の数は4月上旬には週10便程度だったところから、4月末には週330便まで増加する見通しとなっている。
予約も好調で、ニュージーランド航空では発表直後に数万件の予約が殺到して記録的な売上を達成。コロナ前は双方向で300万人近い往来のあった両国だけに業況の改善への期待は高い。
ただし、日本を含めた更なる往来の再開はまったく見えてこず、豪州のスコット・モリソン首相も日曜日に「急ぐつもりはない」と明言したという。